外壁塗装の相場について
「外壁塗装の相場っていくらくらい?」「相場にはどのような費用が含まれるの?」
初めての方にとって「塗装」はわからない事ばかりではないでしょうか。ここでは外壁塗装をするにあたって知っておきたい基礎知識をわかりやすく解説します。なお、当サイトでご紹介する各種費用はあくまで目安です。世界情勢などの影響による原価高騰などで、タイミングにより値段が大きく変わる場合もあります。今すぐにお住まいにかかる外壁塗装相場を知りたい方は、外壁塗装の相場チェック【ヌリカエ】 をご利用ください。今すぐいろんな業者の見積を見比べたい方は、優良店のお見積りが最大4社無料で取得することが可能 【外壁塗装の窓口】 をご利用ください。
目次
外壁塗装の相場に含まれる費用
外壁塗装相場には、主に「材料費」「人件費」「足場代」「諸経費」などの各種費用が含まれます。「材料費」「人件費」「足場代」「諸経費」とはどのような費用で、外壁塗装相場においてどれくらいの割合を占めるのでしょうか。それぞれの費用を詳しく解説します。
材料費
材料費とはその名のとおり、外壁塗装で使用する材料にかかる費用で、外壁塗装相場の約20%を占めます。材料費は大きく分けて「塗料」と「部材」の2種類があります。まず「塗料」ですが、種類によって費用は異なり、もっとも高価な無機塗料ともっとも安価なアクリル塗料を比較すると、価格は3倍以上の開きがあります。一方、「部材」とは、養生の際に使用するマスキングテープやマスカー、ビニールシートに加え、下地処理で用いるモルタルパテ、エポキシ樹脂、サビ落とし剤、シーリング材(コーキング材)などを指します。
人件費
人件費とは、外壁塗装を行う作業員、職人に発生する費用で、外壁塗装相場の約30%に相当します。人件費は、現場で働く作業員の人数と日数が密接に関係し、当然ながら人数が多く、日数が長いほうが人件費は高くなります。したがって50坪を超えるような大きな建物の外壁を塗り替えるとなると、作業者が増え工期も長くなるため、外壁塗装費用は高額になる場合があります。また、知識と経験が豊富な熟練の職人は、一般的な作業者よりも人工代が高くなる場合があります。
足場代
外壁塗装を行う上で、足場は極めて重要です。足場を組むことで塗装スタッフの姿勢が安定するため、きれいにムラなく塗装できます。また、足場があれば、その上に飛散防止ネットを設置できますので、隣接する建物や通りかかった人に塗料が飛び散ってしまうといったトラブルを防ぎます。このように足場は外壁塗装と大いに関係しますが、足場の設置には一定の費用がかかり、外壁塗装相場の約20%にのぼります。なお、足場の大まかな費用は足場架面積=(建物の外周/m+8m)×家の高さ(m)で算出できます。ここで出た足場架面積に平米単価(600~1,000円)を乗じた値が「足場にかかる費用」です。例えば、外周30メートルの2階建ての家に、平米単価1,000円で足場を組む場合の費用は、(外周30m+8m)×家の高さ6m×平米単価1,000円=228,000円となります。階数が高くなるほど、足場代はかさむ傾向があります。なお、訪問販売業者の中には「近所の工事で使っている足場をそのまま使うので、足場代はほとんど無料です」などと、いかにもお得感をアピールして契約を迫ってくる業者がいます。これは典型的な悪質業者の手口で、足場の項目を0円にしておく一方、塗装代金を上乗せし、不当な利益を得ているケースがほとんどです。「無料」をうたう業者にはくれぐれもご注意ください。
諸経費
外壁塗装では、「材料費」「人件費」「足場代」のほかに「諸経費」が発生します。諸経費にはどのような費用が含まれるのか、詳しくご案内します。なお「諸経費」は外壁塗装相場の約30%を占め、その割合は決して小さくありませんので、お見積りに「諸経費」や「その他の費用」などの項目があった場合は、必ず内訳を確認しましょう。
塗料缶の廃棄代
塗料が入っていた缶は、塗装業者が責任を持って適正に運搬、処分する必要があります。塗料缶は産業廃棄物扱いとなるため、一般廃棄物に比べ処理費用は高くなります。大きな建物の外壁塗装では必然的に使用する塗料も多くなるため、その分、多くの塗料缶が廃材として排出され、処分費用がかさむ場合があります。
交通費
外壁塗装の費用には、塗装業者が現場まで移動する際に生じる交通費も含まれます。塗装業者の事務所と現場が極端に離れていると、交通費が上乗せになる場合もありますので、ご注意ください。その点、地元の塗装業者に依頼すると、交通費が免除されることもあります。
その他の費用
諸経費に含まれるその他の費用としては、駐車代があります。塗装現場に塗料や道具などを運搬する作業車を駐車出来るスペースが無い場合、近くのコインパーキングなどを利用する必要があり、工期中その駐車費用が発生します。また、敷地が狭い現場では、道路などに足場を設置する場合があります。その際は市区町村に道路占用許可を申請するため、申請代行費用とあわせて市区町村の定める金額が発生します。車がすれ違えないほど道幅が狭い道路に車やトラックを停めて作業する際は、道路使用許可を警察署に申請し、ガードマンを置いて通行止めにして作業します。その場合も申請代行費用とガードマンの費用が発生します。また、保険費や印紙代などの費用が上乗せされる場合があります。ほかにも、高圧洗浄作業の際に使用する水道代が発生します。また、塗料を攪拌する際、電動工具を使用しますが、電動工具の電源を外部コンセントから取った場合は、その分の電気代も発生します。さらにカーポートがある住宅やベランダにポート屋根がある家屋は、屋根のアクリル板を外さないと足場が組めない可能性があります。アクリル板の取り外しや取り付けにかかる費用は、見積もりに含まれていないケースがほとんどですので、ご注意ください。
坪数・面積ごとの外壁塗装の相場
外壁塗装相場は建物の坪数(延坪、建坪)や塗装面積に応じて変動します。一般的に坪数(延坪、建坪)・塗装面積が広いほうが外壁塗装費用は高くなる傾向があります。ここでは延べ床面積が20坪、25坪、30坪、35坪、40坪、45坪、50坪、60坪、70坪の建物を例に外壁塗装相場をご案内します。示した金額は、塗装する面積や使用する塗料のグレード、外壁の劣化具合、外装材の種類、付帯工事のボリュームなどによっても上下しますので、あくまで目安になさってください。
延床面積20坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が20坪の建物の外壁塗装の相場は、約50万円~90万円です。20坪の延べ床面積を算出すると、20坪×3.3㎡=66㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、66㎡×1.2=79.2㎡となり、約80㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約70万円~110万円が相場です。相場を知るには、相見積もりをとることをおすすめします。相見積もりをとることは、施工費用の削減だけでなく、一部の悪徳業者の見極めにもつながります。悪徳業者の手口は様々ですのでご注意ください。
延床面積25坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が25坪の建物の外壁塗装の相場は、約55万円~95万円です。25坪の延べ床面積は、25坪×3.3㎡=82.5㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、82.5㎡×1.2=99㎡となり、約100㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約75万円~120万円が相場です。費用を抑えるには、国や自治体の補助金・助成金制度を活用しましょう。断熱効果のある断熱(遮熱)塗料を使用すると、「省エネ住宅改修補助金」や「住宅リフォーム資金助成」などの事業名で費用の一部を補助する自治体もあります。省エネや断熱塗料などの補助金・助成金の詳しい内容は、最寄りの自治体のホームページなどでご確認ください。
延床面積30坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が30坪の建物の外壁塗装の相場は、約60万円~100万円です。30坪の延べ床面積は、30坪×3.3㎡=99㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、99㎡×1.2=118.8㎡となり、約120㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約80万円~130万円となります。外壁塗装の費用の支払いについては、工事完了後の一括払い、あるいは契約時か着工時に一部を、完工時に残金を支払うのが一般的ですが、リフォームローンを利用して支払うのも一つの手段です。リフォームローンは金融機関によっては住宅ローンなどとも呼ばれます。リフォームローンの詳しい内容については、金融機関などにおたずねください。
延床面積35坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が35坪の建物の外壁塗装の相場は、約70万円~110万円です。35坪の延べ床面積は、35坪×3.3㎡=115.5㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、115.5㎡×1.2=138.6㎡となり、約140㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約90万円~135万円となります。外壁や屋根の塗装費用を抑えるには、火災保険の活用をご検討ください。条件は限られますが、火災保険を適用できる場合もあります。火災保険を使えれば、塗装費用の一部を負担してもらえる場合がありますので、工事前に契約内容をお確かめください。
延床面積40坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が40坪の建物の外壁塗装の相場は、約80万円~120万円です。40坪の延べ床面積を算出すると、40坪×3.3㎡=132㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、132㎡×1.2=158.4㎡となり、約160㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約100万円~140万円となります。
延床面積45坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が45坪の建物の外壁塗装の相場は、約85万円~135万円です。45坪の延べ床面積を算出すると、45坪×3.3㎡=148.5㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、148.5㎡×1.2=178.2㎡となり、約180㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約110万円~160万円となります。
延床面積50坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が50坪の建物の外壁塗装の相場は、約90万円~150万円です。50坪の延べ床面積は、50坪×3.3㎡=165㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、165㎡×1.2=198㎡となり、約200㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約120万円~180万円となります。
延床面積60坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が60坪の建物の外壁塗装の相場は、約120万円~170万円です。60坪の延べ床面積は、60坪×3.3㎡=198㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、198㎡×1.2=237.6㎡となり、約240㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約150万円~200万円となります。
延床面積70坪の建物の外壁塗装相場
延べ床面積が70坪の建物の外壁塗装の相場は、約140万円~190万円です。70坪の延べ床面積は、70坪×3.3㎡=231㎡となります。延べ床面積に係数1.2を乗じると、231㎡×1.2=277.2㎡となり、約280㎡が塗装する外壁面積の概算になります。外壁塗装に合わせて屋根も塗装した場合の相場は約160万円~210万円となります。
外壁塗装で使用する塗料の相場と耐用年数
外壁塗装に用いる塗料は様々で、グレードに応じて費用や耐用、耐久年数も異なります。外壁塗装で使用する塗料は主に「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「ラジカル」「フッ素」「無機」などがあります。それぞれの塗料の特徴と平米当たりの相場、耐用年数の目安をご紹介します。
アクリル
アクリル塗料は、安価で透湿性が高く、光沢やツヤが出やすいため、手軽に外壁の色を変えやすい塗料です。一方、紫外線によって塗膜の劣化を進行させるラジカル(劣化因子)が発生しやすい塗料であるため、塗料組織の劣化が早いといわれます。また、耐用年数は6年程度と短いため、外壁塗装での使用機会はかつてに比べ減っています。
- 単価相場
- 1,500~2,000円
- 耐用年数
- 約6年
ウレタン
ウレタン塗料は弾性に優れ、伸縮性があります。そのため、ひび割れ(クラック)が起きても塗料の密着度が高いため、塗膜表面までひび割れが広がりにくいといった長所があります。密着度が高く樹脂が柔らかいため、外壁はもとより屋根など幅広い箇所に応用できます。
- 単価相場
- 1,600円~2,000円
- 耐用年数
- 約8年
シリコン
シリコン塗料の耐用年数は約10年ほどと価格に対して耐久性が高いという長所があります。また、耐候性が高く、風雨にさらされても劣化しにくい上、汚れに強く、雨と一緒に汚れが落ちやすい塗料となっています。藻やカビなどが生えにくく美観を保ちやすいのもシリコンの強みです。単価相場 2,000円~2,500円
- 単価相場
- 2,000円~2,500円
- 耐用年数
- 約10年
ラジカル
ラジカル塗料は、塗膜が剥がれるといった劣化を進行させるラジカルの影響を受けにくい塗料で、汎用性シリコン塗料を上回るコストパフォーマンスと耐候性があります。また、アクリル樹脂塗料やシリコン樹脂塗料と同様、ほとんどの外壁を塗装できます。劣化時のチョーキングが起きにくいのもメリットです。ほとんどが水性で一液型なので、作業効率が良く、安全なのも長所といえます。
- 単価相場
- 2,000円~2,500円
- 耐用年数
- 10~13年程度
フッ素
フッ素塗料は耐久性が非常に高い塗料であるため、住宅だけでなく短期スパンでの塗替えが難しい大型商業施設などにも使用されます。耐用年数が長いため、コストパフォーマンスが高い塗料です。ただし、塗膜が他の塗料に比べて固く、横に伸びる力が弱いため、外壁のヒビと共に割れてしまうといったケースもあります。塗装業者にメリット、デメリットをよく聞くことが大切です。
- 単価相場
- 3,000円~3,800円
- 耐用年数
- 15~18年程度
無機
色褪せやチョーキング現象は、有機物の顔料が使われているから起こるものです。その点、無機(光触媒)塗料なら、有機物を限りなく少なくしているので、チョーキングなどの劣化が起こりにくく、塗膜の寿命が長持ちします。無機物の価格が高いのに加え、他の塗料と比べて普及してないため、出荷数が少なく価格は高額となっています。
- 単価相場
- 4,500円~5,500円
- 耐用年数
- 20~23年程度
外壁塗装の対象となる素材の主な種類
ひと口に外壁といっても様々な種類の外壁があり、使用されている素材も多岐に渡ります。現在、国内の住宅で使用されている主な外壁の素材としては「モルタル」「サイディング」「タイル」「木材」などがあります。ここでは塗装の対象となる外壁には、どのような種類があるのかご紹介します。
モルタル
モルタルは砂(細骨材)とセメントと水を練り混ぜて作る建築材料です。モルタルを使った外壁はかつて国内において広く使用されましたが、工程が複雑という難点がありました。また、材料費が高いのに加え、施工日数が20日前後かかるため人件費が高く、施工後にクラックと呼ばれる亀裂が入りやすいのもデメリットとなります。ただし、サイディングのように継ぎ目が無く、ガルバリウムのように熱くならないことからモルタル外壁の家は依然多いのが現状です。塗装では、職人の技術力が試されます。塗装業者を選ぶ際は、モルタル塗装の経験が豊富かどうか確認するようにしましょう。
サイディング
サイディングは戸建て住宅の約70%を占めると言われており、もっとも一般的な外壁といえます。サイディングをめぐっては「劣化しないから塗装は不要」とお考えの方が多いようですが、全くの誤解です。劣化しにくいサイディング外壁といえども、常に外気にさらされている以上、紫外線や雨風の影響を受け、チョーキング現象やコーキング(シーリング目地)部分のひび割れ、外壁のひび割れ、塗膜の剥がれ、外壁の色褪せ、カビや藻の発生は避けられません。塗装のタイミングとしては、サイディングの種類によっても違ってきますが、新築から10年前後が目安とされます。
タイル
タイルそのものは劣化しにくい素材ですが、下地や目地は一定期間が経つと傷みが目立ってくるため、補修や塗装などの対策が必要です。タイルの場合、長期間にわたってメンテナンスしないでいると、落下事故を招くなど大変危険です。タイルの塗装については大きく分けて防水塗装とクリア塗装の2種類があります。「防水塗装」とは、タイルに防水材を塗布するもので、目地部分にも刷毛やローラーを使って防水材をしっかり浸透させます。結果、外壁全体の防水効果が高まります。塗装は下地塗りの後に2度塗りをするのが基本で、塗膜は透明なため、タイルの質感が変わることはありません。一方のクリア塗装も透明な塗料を塗る工法ですが、タイルの艶出しが主な目的です。見た目の美しさが増しますが、塗料の耐用年数が経つと再度塗り直しが必要になりますので、その点を塗装業者とよく打ち合わせしてご判断ください。
木材
木材の外壁はぬくもりや意匠性が高まるなど、メリットは多いのですが、塗膜の寿命が長持ちしないといわれます。外壁はただでさえ、紫外線や雨、風、ホコリ、空気中のゴミなどによって徐々に汚れ傷んでいきますが、なかでも調湿作用がある木材は膨張と収縮を繰り返すため、塗膜が剥がれる可能性が高いといえます。したがって木材の外壁をめぐっては、保護塗料を塗って防腐対策をしたり、定期的に塗り替えたりして耐候性を確保する必要があります。上記の理由から、塗装業者の中には木材の外壁は保証の対象外としていたり、保証期間を非常に短く設定している場合がありますので、あらかじめご確認ください。
鉄部
金属サイディングやガルバリウムも外壁にひんぱんに使用される素材です。また、手摺、鉄骨階段、水切り、板金なども外壁と合わせて塗装されます。これらは総称して「鉄部」と呼ばれることがあります。鉄部の塗装についてさらに詳しく解説します。
金属サイディング・ガルバリウム
金属サイディングは、ガルバリウム、またはガルバリウム鋼板とも呼ばれ、戸建て住宅に広く使用されています。金属サイディング、ガルバリウムの塗装のタイミングは、およそ10年前後とされますが、赤サビや白サビが目立ってきたり、塗膜の膨れ、剥がれ、チョーキングなどが発生した場合はお早めに塗り替えされることをおすすめします。
手摺・鉄骨階段・水切り・板金等
せっかく外壁をきれいに塗装しても、手摺や鉄骨階段、水切り、板金などが色褪せていたりすると、家全体の見栄え、仕上がり感が高まりません。そのため、外壁塗装にあわせて手摺や鉄骨階段、水切り、板金なども塗装して欲しいといったご依頼が多く、その際は付帯部分として塗装を行います。付帯部分の中でも特にベランダやバルコニーの手すりは、アルミなどの非鉄金属製のものが多く、耐久性に優れますが塗料が密着しづらく劣化が目立ちます。そのため、塗装の際は十分な下地調整が重要です。また、塗膜の剥がれを想定して、上塗りで使う塗料の色を下地の色に合わせるといった工夫が求められます。
ジョリパット
ジョリパットは豊富なカラーバリエーションに加え、異素材との相性も良いことなどから幅広く使用されています。色褪せしにくいのも特長で、長期間にわたって風合いが保たれます。ただし、弾性塗料や防水塗料、伸縮塗料はジョリパットとの相性が良くない場合もありますので、塗り替えの際には、塗装業者だけでなくハウスメーカーにも事前の確認をお願いします。
ALC
ALC(AutoclavedLightweightaeratedConcrete)は「軽量気泡コンクリート」と呼ばれる建築資材です。コンクリートとは思えないほど軽い板状の外壁材で、見た目は軽石のようになっており、ALCパネルの表面・断面には気泡穴がたくさんあります。ALCパネルで起きる劣化の症状としては、クラックと呼ばれるひび割れや磁器タイルの浮き、剥落、塗膜剥離、シーリング劣化、チョーキング(白亜化)などがあり、そうした症状が見られた場合は、塗装を含むメンテナンスが必要です。塗装の際には、ALCパネルに適した塗装仕様がありますので、業者にご相談ください。
外壁塗装の工程
外壁塗装をめぐっては、現場調査に始まり、最後の検査に至るまで様々な工程があります。どのような工程があるのか一連の流れをご案内するとともにそれぞれの工程を詳しく解説します。なお、塗装業者によっては、工程の順番や内容に違いがありますのであくまでも参考になさってください。
現場調査
まずは現場にお伺いし、塗装する外壁を拝見します。どのような素材で出来ているか、ひび割れ、クラックによる劣化の具合、塗装する範囲などを確かめます。屋根も塗り替える場合は、あわせて屋根も点検します。事前の現場調査は、適正な見積りをお出しする上で極めて重要です。
見積・契約
見積りではいくつかの注意点があります。特に「相見積もりをしているか?」が重要です。相見積もりをすることで工事内容や価格が他社と比較できるようになります。また、塗装業者のほとんどは優良ですが、手抜き工事で料金の持ち逃げまがいのことをする悪徳業者も一部存在するため、悪徳行為を見抜きやすくなります。ほかにも「塗装工程が具体的に書いてあるか?」「面積が数値で書いてあるか」「塗装は3回塗りか」「商品やメーカー名が書いてあるか?」などの点もご確認ください。当初の提示額よりも大幅に値引きする塗装業者がいますが、値引きの幅が極端に大きいのも悪徳業者の手口です。また、大手企業に依頼した場合、下請け業者に作業を一括して委託・発注するケースが多く、下請けに発注した分の中間マージンが発生し、割高となる事があります。これらのチェックポイントにご注意頂いた上で、発注先が手抜きをしない優良企業、見積り価格や内容が妥当、適正であれば契約となりますが、契約書もきちんと内容を確認してからサインするようにしましょう。また、支払いについては、一括払いか、あるいは分割払いが可能かどうかなどは、塗装会社に事前にご確認ください。
塗料決め・色選定
塗料には大きくわけて、アクリル、シリコン、ラジカル、フッ素、無機などがあります。どの塗料を使用するかは、塗装する外壁の素材や予算などに応じて決まります。その上で、色選定を行います。使用する塗料によって、標準色や限られた色からしか選べない場合がありますので、詳しくは塗装業者とお打ち合わせください。
カラーシミュレーション・サンプル
カラーシミュレーションについてはいくつかの方法があり、その一つが「色見本」です。色見本とはその名の通り、使用する色のサンプルで、紙のものや実際の壁材に塗料を塗ったもののほか、ネットやパソコン上でも色のシミュレーションができます。紙の色見本には、塗料メーカーが作成している色見本帳や日本塗料工業会作成の色見本帳などがあります。色には「面積効果」があります。これは、同じ色であっても、塗装面積が大きくなったり、小さくなったりすることで明るさや鮮やかさなどが想定と違って見える現象です。塗装業者にご自身のお好みの色を伝えた上で、面積効果についても相談することをおすすめします。
仮設足場設置
使用する塗料や色味が決まったら、足場を組みます。足場は、塗装職人や作業者の姿勢を安定させるとともに塗装のクオリティを高めるために不可欠です。足場を設置する際、トラックのエンジン音や組み立て作業によって、一定の騒音が発生します。また、塗装の作業期間中は専用車両が現場にとどまるため、周辺の皆様にご迷惑をお掛けする恐れがあります。そのため、塗装業者によっては足場を組む前に近隣住民の皆様のもとへお伺いして工事内容をご案内するとともに、ご理解、ご協力を呼びかけます。
高圧洗浄もしくはシーリング工事
足場が組まれた後は、高圧洗浄もしくはシーリング工事を行います。この2つの工程の順序は、外壁の劣化状況によって前後します。例えば、劣化が著しい外壁の場合、はじめに高圧洗浄をしてしまうと、雨漏りの原因になるため、まずはシーリング工事を行い、続いて高圧洗浄となります。なお、シーリング工事が必要なのは、サイディング外壁、ALC外壁、タイル外壁であり、モルタル外壁はほとんど必要ありません。
養生
熟練の職人であっても、塗料が液体である以上、塗装作業の際、ある程度の塗料が周辺に飛散します。そのため、飛散防止ネットで建物全体を覆い、敷地内の車や自転車、カーポート、庭木、植木などへの飛散を防ぎます。また、窓枠や樋を塗装しない場合は、塗らない箇所を全てビニールとテープで覆います。その際、養生テープの貼り方が適当だったりすると、塗装した箇所の境目が歪んでしまい、見栄えが悪くなってしまうため、塗装作業において丁寧な養生は極めて重要です。また、塗装期間中もキッチンや浴室の窓などは出来るだけ開けておきたいものです。そうした箇所は、あらかじめ塗装業者に伝えれば、工期中毎日作業後に養生を外してもらえます。
軒天塗装
軒天とは外壁から外側に飛び出した屋根、軒の裏側の天井にあたる部分を指します。屋根の裏に当たることから「軒裏」「軒裏天井」「軒天ボード」「上げ裏」などとも呼ばれます。玄関などの屋根にあたる庇(ひさし)の裏側、外階段の裏側なども軒天に当たります。軒天は外壁と比べ、風雨による影響を受けにくい箇所ではありますが、それでも劣化は進みます。また、住宅は下から見上げることの方が多いため、屋根の裏側である軒裏は人の目線が集まりやすい箇所です。つまり軒天の状態は、住宅全体の仕上がりイメージに大きく影響しますので定期的な塗装をおすすめします。
外壁塗装
長年にわたって見栄えのする、状態の良い外壁を保つには、下塗り(シーラー・フィラー・プライマーなど)、中塗り、上塗りと段階的に外壁を重ね塗りする必要があります。下塗り、中塗り、上塗りのそれぞれの目的などについて解説します。なお、塗装業者や外壁の状態によっては3回塗らない場合もあります。逆に5回塗る塗料もあったり、下地の状況で下塗りを2回塗り中塗り上塗りと4回塗りが適しているケースもあるので、その点は事前によくご相談ください。
外壁下塗り塗装
下塗りは外壁塗装において極めて重要です。というのも下塗りには、外壁材(下地)を補修・補強する役割があるからです。具体的には、下塗りすることで、塗料の吸い込みを止める、外壁のひび割れ(クラック)を埋めるといった効果があります。また下塗りは、既存の外壁材の色を隠す役割もあります。したがって下塗りによって、既存の外壁色と大きく異なる色、例えば、濃い色から淡い色や薄い色への塗り替えが可能になります。ほかにも、下塗りによって、外壁塗装の遮熱性、防サビ性、防藻・防カビ性などの機能が高まります。
外壁中塗り塗装
中塗りは下塗りと上塗りの間に行う工程です。多くの方が「中塗りを削れば費用が安くなるのでは?」「外壁は職人が時間をかけて一回塗れば十分」と思われるかもしれません。しかし、そうした考えは全くの誤りで、仕上げ塗料の効果を十分に発揮させるには、中塗りは極めて大切な工程です。というのも外壁には様々な柄や形状があるからです。特に凸凹が激しい外壁の場合、どれほど熟練の職人でも塗料を均一に塗装するのは至難の業で、一度塗っただけでは塗膜が薄いところや厚いところが出てしまい、どうしてもムラができてしまいます。下地の色が透けてしまうこともあります。これらを防ぐには、塗料本来の成分を発揮させ、しっかりとした塗膜を形成する必要があります。そのためにも仕上げ塗料を2回塗装する中塗りは必要不可欠な工程です。なお、中塗りは下塗りした外壁が完全に乾いた後に行われますが、乾燥までにどれくらいの時間がかかるかは塗料によって異なります。また、季節によっても乾燥までの時間は変化します。
外壁上塗り塗装
中塗り後、完全に外壁が乾いたら上塗りとなります。上塗りされた外壁は、最終的に人目に触れるものとなるため、ムラや塗り残しのない美しい仕上がりになっているかが重要です。上塗りが十分でなかったり、省略されてしまったりすると、塗料の厚みが不足し、本来期待できる耐用年数よりも早く塗膜が劣化する可能性が生じます。ひいては塗り替えからわずか数年で外壁が傷みだし、家全体の寿命を縮めてしまう恐れもあります。したがって外壁の塗り替えを依頼する際には、その業者が下塗り、中塗り、上塗りの3工程で丁寧に塗装してくれるかどうかが重要といえます。
検査
全ての塗装が終わると、検査が行われます。塗装業者によって検査のポイントは異なりますが、塗り残しやムラが無いかの確認はもとより、お客様のご要望に応えた塗装が出来ているかを、お客様立会いのもと総点検します。また、外壁の見栄えを保つには、定期点検が重要です。適切な定期点検をしてくれる外壁塗装業者かを見極めるには、紙で工事保証書を発行してくれるか、工事後の点検を積極的に行ってくれるか、地域で長く営業している業者かどうか、などの点が基準となります。
外壁以外の塗装相場
せっかく外壁をきれいにしても、屋根や破風、付帯部分と呼ばれる箇所が色褪せていたり、劣化が目立つと家全体の調和がとれず、統一感が失われてしまいます。したがって外壁塗装に合わせて屋根や破風、付帯部分も塗装することをおすすめします。ここでは屋根や付帯部分の塗装相場について解説します。
屋根の塗装相場
ひと口に屋根といっても、コロニアル、スレート、洋瓦、陶器瓦、ガルバリウム、かわら棒屋根、金属屋根など様々な素材があります。ここではそれぞれの屋根素材の塗装相場や特徴などについてご紹介します。なお、1平方メートル(㎡)あたりの相場は使用する素材などによって変動しますので、あくまでも目安になさってください。
コロニアル
コロニアルはセメントと繊維質を混ぜ合わせて薄い板状にした屋根材です。価格が安く、デザインも豊富かつ軽量で住宅に優しいことなどから広く使用されています。コロニアル屋根の塗装相場は1平方メートル(㎡)あたり2,100~4,500円です。
洋瓦
洋瓦とはその名のとおり西洋発祥の瓦で、大きくわけて「粘土瓦」と「セメント瓦」の2種類があります。粘土瓦の耐久性が40~50年以上であるのに対し、セメント瓦は10~20年位で塗り替えが必要とされます。洋瓦屋根の塗装相場は1平方メートル(㎡)あたり2,500~5,500円です。
スレート
スレートは粘板岩を薄い板状に加工した建築材で、屋根材だけでなく外壁材としても広く使用されています。粘板岩を素材としたものは「天然スレート」と呼ばれますが、高価格のため一般的な住宅にはあまり使用されません。通常、スレートと言えば、セメントを主原料とした人工スレートを指し、「化粧スレート」とも呼ばれます。なお、スレートが重なる部分には、雨水や湿気を逃すための隙間が必要です。かつては職人がカッターや皮スキ(金属製のヘラ)を使って屋根の隙間の詰まりをひとつずつ処理、修理していました。この修理作業は縁切りと呼ばれ、縁切りにはほぼ1日の時間を要していました。しかし、現在はタスペーサーと呼ばれる道具が開発され、タスペーサーをスレートの重なる部分に差し入れるだけで隙間を作れるようになりました。タスペーサーを使った工法により、作業の所要時間も大幅に削減されています。なお、スレート屋根の塗装相場は1平方メートル(㎡)あたり2,100~4,500円です。
陶器瓦
陶器瓦(セラミック)は、粘土を瓦形に成型したものに釉薬(ゆうやく、うわ薬)をかけたものです。窯で高温で焼き上げられているため、耐久性に優れることから古くから屋根の素材として広く使用されてきました。セラミックの陶器瓦は主に純和風のJ形、平板で洋風タイプのF形、スペインを発祥とするスパニッシュ・S形などがあります。塗装でのメンテナンスはできないことがほとんどです。
ガルバリウム
ガルバリウム鋼板は外壁だけでなく、屋根にも広く利用されています。ガルバリウム鋼板は「サビない」とのイメージが強いようですが、「サビない」のではなく「サビにくい」素材です。また、劣化のサインは、色あせや屋根材の浮きがあります。ガルバリウム屋根の塗装相場は1平方メートル(㎡)あたり3,000円~9,000円です。
かわら棒屋根
「瓦棒」とは、金属板を葺くために、屋根の傾斜に沿って一定間隔に並べた細い角木材を指すもので、その屋根を瓦棒屋根と呼びます。倉庫の屋根や1階の下屋根などによく見かける屋根で、昔からある金属屋根、いわゆる「トタン屋根」として知られています。かわら棒屋根の塗装相場は1平方メートル(㎡)あたり1,900円~4,500円です。
金属屋根
かつて金属屋根といえば、トタン板か銅板でしたが、現在では様々な素材が開発されています。一例を挙げると、ステンレス(クロムとニッケル含有のーステナイト系、クロム含有のフェライト系)をはじめ、アルミニウム合金、亜鉛合金、チタニウムなどです。塗装が適さないケースがあるので注意が必要です。
付帯部分の塗装相場
外装塗装をめぐっては、付帯物と呼ばれる箇所の塗装作業が発生する場合があります。外壁同様、付帯物の塗装も家全体のイメージに大きく影響するため、丁寧な作業が不可欠です。
ここでは主な付帯物である雨樋、軒天、雨戸、出窓、胴差、水切り、鉄骨階段、換気フード、霜除けの塗装についてご案内します。
雨樋
雨どいの多くは「塩ビ」と呼ばれる塩化ビニール製やガルバリウム鋼板製、アルミニウム・ステンレス製で出来ており、いずれの素材も錆びや劣化には耐性があります。そのため、よほど色褪せていたり、傷んでいなければ、塗り替えの必要性は低いといえます。ただし、外壁をきれいに塗り替えると、それまではあまり目立たなかった雨樋の色褪せが気になってしまい、外壁と合わせて塗り替えるといったケースも少なくありません。外壁と合わせて塗装すれば費用が割安になる可能性もありますので、雨樋も塗装すべきかどうかは、業者とよく話し合ってお決めください。
軒天
軒天は風雨による影響は少ない部分ではありますが、経年劣化はします。軒天が著しく劣化すると、雨漏りやすがもりを招き、場合によっては軒天だけでなく、屋根や外壁、天井なども張り替えが必要になります。また、廃材のようになった軒天の破損箇所からは鳥や虫、ネズミ、コウモリなどが侵入し、糞害などをもたらす恐れがあります。野生動物の棲み処になってしまった屋根裏は、専門業者に駆除を依頼しなければならず費用がかさみます。また、軒天は、下から目立つ部分ですので、軒天が劣化した家はいくら外壁や屋根が綺麗でも、古い印象を与えかねません。外壁同様、軒天も定期的なメンテナンスが必要です。
破風
破風は、屋根の内部や屋根瓦の下に雨風が入ることを防ぐために屋根の先端部分に取り付けられている部材です。破風板は、場合によっては、屋根や外壁よりも早く劣化する事もあり、塗装を含めたしっかりとしたメンテナンスが必要です。塗装の際には、十分な洗浄と丁寧なケレン作業を行った上、木材系、金属系、窯業系など破風板の材質に応じて、適切な塗装が求められます。
雨戸
雨戸に使用される主な素材としては金属、木材、アルミがあります。また、形状としては単盤引き戸、ルーバー、アコーディオン、シャッターなどがありますが、塗装が可能なのは原則として固定式の引き戸タイプとなります。雨戸の塗装には、油性のウレタン塗料が適しています。これは、固い塗料を使用してしまうとムラの原因になってしまうためです。また、水性の塗料では密着性が悪いという特性もあります。なお、ウレタン塗料を塗る前には、塗料の耐久性を高めるために下地として、プライマーと呼ばれるさび止め塗料も塗る必要があります。
出窓
出窓は外壁や屋根に比べて塗る面積が小さいものの、外からよく見えるため付帯物の中でも重要な部分となります。出窓に使われる素材としてはアルミ製、木製、樹脂製などがあります。中でもアルミ製窓枠サッシは腐食に強く、安価で設置できるため多くの住宅で採用されていますが、一定期間で経年劣化を起こします。よく見られる劣化現象としては、窓枠表面に白い斑点ができたり、窓枠表面が粉がふいたような状態になります。ほかにも、サッシが膨張してクラック、気泡、塗膜剥離が発生するという劣化現象もあります。このような症状が確認された際は、サッシの塗り替えが必要です。また、屋内側の出窓天板もご要望に応じて塗装可能です。
水切り
水切りは、基礎と外壁の間、窓サッシの下にある板金のことです。住宅の土台となる基礎や外壁、そして家屋内に雨水が入ってこないよう防いで遮る役割があります。水切りの多くは、スチールまたは塩ビ鋼板などの金属を素材としているため、長期間にわたって塗装しないでいると、錆が発生します。そうした場合、水切りだけ塗装しないと目立ってしまいますので、家全体として一体感を出すためにも、塗装する事をおすすめします。ただし、アルミニウム製や銅製の水切りは、塗料との密着性が低いため、塗装後すぐに剥がれてしまう可能性がありますので、水切りの素材などについては業者にお確かめください。
胴差
胴差は木造住宅の構造材で「幕板」とも呼ばれます。2階の床の高さで、建物の周りをぐるりと巡る横架材として機能し、各管柱をつなぎ上階の床を支える梁を受ける役割があります。かつて胴差の多くは木製でしたが、現在はサイディング製品が主流となっています。胴差はほんのわずかですが、外壁よりも出っ張っているため、上部に水分やホコリがたまりやすい箇所ですので、十分な洗浄とケレンが重要です。上部が劣化してくると、防水力が無くなったり、コーナーや継ぎ目に隙間が出来たりして、雨漏りの原因となります。塗装の際は下準備として、隙間が無いか、止めてある釘の浮きはないかなどを念入りにチェックします。不良部分は補修した上で塗装します。
鉄骨階段
鉄骨階段の多くは屋外にあり、風雨や太陽光による影響を受けて劣化、錆びやすいのに加え、不特定多数の人が触れるため、塗膜が剥がれやすい箇所となります。鉄骨は一度錆びると、塗装してもせいぜい錆の進行を止めるだけで強度を元に戻すことは出来ません。したがって塗装を含めた早急な対処が必要です。塗装作業では、劣化した塗膜の除去から始まり、腐食が著しい場合は溶接補修、さび止め塗装を行った上で、中塗り、上塗りを行います。
換気フード
換気フードは、その機能上、屋外に設置されているため紫外線や雨風で劣化しやすいものです。換気フードの多くは、ステンレスやプラスチックで製造されています。また、耐外風・耐雨水侵入高性能フードや超高層住宅用、防雨タイプ、虫網付きなど、機能は様々です。形状もスクエアや丸形、鐘形などがあり、塗装する際は、それぞれの形状に合わせて丁寧に塗っていく必要があります。また外壁の色との調和が大切です。
霧除け
霧除けは、雨や霧が入り込むのを防ぐために窓や玄関の上部に設置され、一般的には庇とも呼ばれます。霧除けは、直射日光が家屋に入ってくるのを防いで遮る機能があります。さらに、庇があれば、雨でも窓を開けられますし、庇がある部分は汚れにくいといったメリットもあります。ただ、庇は勾配が少ないため、排水性が高いとは言えません。また、庇と外壁の境目はクラックが入りやすい部分でもあり、そこから雨水が浸入する危険性があります。一般的な戸建て住宅の場合、庇の表面にはガルバリウムやトタン、アルミなどが使われています。
外壁塗装以外もエイチプロスにお任せください
エイチプロスでは外装塗装以外にも、リフォーム・リノベーション工事や原状回復工事、ベランダ防水工事なども手がけています。いずれもお住まいを長持ちさせるために必要な工事です。外壁塗装と合わせてぜひご用命ください。
リフォーム・リノベーション
エイチプロスでは、「新築時の機能に戻す」ためのリフォーム工事、そして「今よりの価値を高める」ためのリノベーション工事を手がけています。具体的には、システムキッチン、ユニットバス、トイレ、洗面などの水回り設備工事全般、洋間変更・壁紙・床・フローリングなどの内装工事全般です。ぜひお問合せください。
原状回復工事
当社は原状回復工事も幅広く承っています。具体的には賃貸物件における退去後の原状回復工事を行っており、これまでリビングの間取り変更、背面キッチンから対面式キッチンへの変更、内装工事、ユニットバスの設置、壁紙クロスの張替などで豊富な実績があります。内装工事一式または設備のリノベーションも可能です。クリーニングのみのご依頼でもぜひお申し付けください。
ベランダ・バルコニー防水
ベランダやバルコニーは、ひび割れ、経年劣化によるトップコートの剥がれ、膨れが起きやすい箇所です。ベランダ・バルコニーの防水工事は大きくわけて、ウレタン防水、FRP防水の2種類があります。エイチプロスではウレタン防水、FRP防水のいずれも対応可能であり、お客様のベランダやバルコニーの劣化状況に合わせて最適な工事内容をご提案します。
外壁の数量計算式
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